【バイリンガル子育て】3歳・1歳の英語力は?コツと注意点
海外に住めば、「子どもがバイリンガルに育つ」「自然と英語ペラペラになる」と思っていませんか?実際に私も、夫の南アフリカ(英語圏)駐在が決まったときに、そう思いました。しかし実際には、ただ海外生活をしているだけでは、子どもはバイリンガルに育たないそうです。
え!そうなの!?と驚き、さまざまな著書からヒントを得て、バイリンガル子育てのコツや注意点を心に刻みながら生活をしているところです。なので、バイリンガル子育てについて成功例などを語ることはできませんが、この記事では、イギリス英語圏である南アフリカ・ヨハネスブルグに来て半年経った子どもの、リアルな英語力の経過をお伝えします。
- ◎バイリンガル子育てとは
- ◎バイリンガル子育ての学費はいくら?
- ◎日本のバイリンガルはわずか10%
- ◎バイリンガル子育ての注意点①:家庭では日本語を使う
- ◎バイリンガル子育ての注意点②:英語の苦手意識を持たせない
- ◎バイリンガル子育ての注意点③:親も英語を勉強する
- ◎バイリンガル子育て3歳・1歳の英語力
- ◎1歳の息子の英語力
- ◎3歳の息子の英語力
- ◎バイリンガル子育ての大変なところ
◎バイリンガル子育てとは
バイリンガル(bilingual)とは、二言語を自由に使いこなすこと。またはその人を指します。バイリンガル子育ては、子どもをそのような人にしようと育ててることです。実際にバイリンガルに育った方の環境はさまざまです。
・母国語とは違う言語圏で暮らしている/ または経験がある
・日本でインターナショナルスクールに通っている
などが一般的でしょう。ちなみに私の夫は、3ヶ国語を話すトリリンガル(trilingual)です。幼少期に10年間海外で暮らしたことで、日本語とポルトガル語、スペイン語が話せます。しかし、本人曰く使わない期間が長くなると言語力が衰えるようです。
◎バイリンガル子育ての学費はいくら?
バイリンガル子育てを志す理由は、「世界に通用する人になって欲しい」「可能性を広げてあげたい」などが多いかと思います。我が家の場合は、海外駐在になりバイリンガル子育てにチャレンジするチャンスが降ってきたからです。
そうでなければ、日本にいながらバイリンガル子育てには挑戦しなかったと思います。なぜなら、バイリンガル子育てはお金がかかるから!!!
ざっと調べただけでも、インターナショナルスクール幼稚園の年間授業料は150~250万、小学校の年間授業料は250~350万円程度することが分かります。 小学校に6年間通えば、学費だけで2000万円超えです。
子育てはその他にもお金がかかるので、相当余裕がないと無理!両親もしくは一方がバイリンガルで無い限り、日本でバイリンガル子育てをするのはそう簡単ではありません。
◎日本のバイリンガルはわずか10%
世界人口の半分は、実はバイリンガルだと言われています。ここ南アフリカは、公用語が11言語あり、仕事のために英語(イギリスの植民地だったので英語も公用語)を習得する方が多いので、バイリンガルだらけです。
3ヶ国語を話すトリリンガル(trilingual)の方も珍しくありません。ちなみに4か国語以上話せることを、マルチリンガル(Multilingual)と呼びます。
日本のバイリンガルの人口はわずか10%程度だといいます。島国で隣接する国がないので、日本語以外の言語を習得する必要はさほどないからでしょう。また、日本の義務教育における英語学習のレベルの低さも一つの理由であることは明白です。私の時代は、発音が全くなっていない先生に英語を習ってきましたし、「How are you?」の答えは「I'm fine.」が正解でした。
今後バイリンガルの人口は少しずつ増えていくのではと感じていますが、海外に比べたらスローなのではと思います。
◎バイリンガル子育ての注意点①:家庭では日本語を使う
冒頭で説明したようにバイリンガルは、二言語を使える状態です。ですが、海外生活をしていると、日本語の軸がどうしても弱くなってしまいます。そのため、さまざまなバイリンガル子育ての本で共通して言われているのが、学校は現地校でリアルな英語を学び、家庭では日本語だけを使うのがマストだというです。(親がネイティブスピーカーでない場合)
幼少期に学ぶべき日本語の軸が弱くなってしまうと、将来的に苦労することがあるそうです。確かにバイリンガルの方は、日本語に弱いことがありますね。実際に、トリリンガルの夫は、ことわざや日本独特の言い回しなどを知りませんでした。(「箱入り娘」という言葉を知らなかったときは驚きました!)
それに、家庭で英語を使うことによって、親の間違った発音を覚えてしまうと良くないというのもあります。このことを知る前は、家庭で長男に英語を少しずつ教えていました。その結果、私から覚えた言葉は発音がネイティブっぽくはありません。
◎バイリンガル子育ての注意点②:英語の苦手意識を持たせない
英会話の基本編はマスターしているはずのに、いざ外国人を目の前にすると発音に自信がなく恥ずかしいからと、会話を避けてしまいませんか?それは、子どもでも同じです。英語=発音が合っていないといけない、難しいものだ、と苦手意識を持ってしまうのは、バイリンガル子育てにとってマイナスです。
先ほど家庭では日本語を話すことが大事だとお伝えしましたが、外では、ママやパパも積極的に英語を使うのがおすすめ。特に3歳以降の子どもは、英語を話すときに勇気を必要とすることがありますが、親が英語を堂々と楽しそうに話していれば、子どもも真似をしてくれます。
これは日本語の挨拶とも同じですね。親が笑顔でエレベーターやモールで知らない人にも「Hello!!」と言っていれば、子どもも自然と「Hello!!」が言えるようになります。
◎バイリンガル子育ての注意点③:親も英語を勉強する
子どもには学校で英語を学ばせ、家庭では日本語を教える。これがバイリンガル子育てをする親の、基本的な役割だと言われています。しかし、個人的には、親も英語の勉強をしっかりする必要があると感じています。そうでなければ、子どもが英語を話したときに意思をくみ取ってあげられないからです。
また、公園などに行き子ども同士が仲良くなると、親同士でも話す場面が多くなります。その時に会話ができないのはもったいない!会話ができれば、情報交換をしたり、次回また遊んだりすることもできます。
私の英語力は赤ちゃん並みですが、それでも簡単な英会話を勉強しているおかげで、親同士で仲良くなり、週末は英語で話す友達家族と出かける機会が増えています。
◎バイリンガル子育て3歳・1歳の英語力
さて、ここからは我が子たちの英語力をお伝えします。まず、南アフリカ・ヨハネスブルグに着いて数日後にはスクールに通い始めたので、子どもたちが英語環境に飛び込んでから半年が経ちました。ただ年末年始に約1ヶ月のホリデーがあったので、それを抜くとスクール歴は5ヶ月くらいです。
入園時→現在
兄(2歳11ヶ月)→(3歳5ヶ月)
弟(1歳2ヶ月)→(1歳8ヶ月)
です。言語能力もさることながら、人間としてとっても成長する時期ですね。
スクール(幼稚園)は現地校なので英語のみ。ですが、日本人生徒が4〜5名程いる環境なので、日本語のみで過ごすこともできてしまいます。朝8時〜15時までがスクールの時間です。
◎1歳の息子の英語力
スクール入園時は1歳2ヶ月なので、日本語も含め全く話さない状態でした。
<海外生活3ヶ月:1歳半>
言葉が出始めました。兄は2歳3ヶ月までほとんど言葉がでなかったので、その成長の早さにとても驚きました。日本語の単語では、「ぎゅーにゅー」くらいしかハッキリと言えなかった頃に、「bunny」と言い出したのにはびっくり!スクールで飼っているので毎日耳にしている単語。しかも素晴らしい発音です。その後、「ball」も頻繁に言うように。「b」の破裂音がすごくて、日本人耳の私には「bo」にしか聞こえません。笑
bunny
ball
go
no
bye
ママ、パパ
ぎゅーにゅー
いたい
わんわん
にゃー
ない(無い)
あった
ここ
あっち
ないない、ばー
<海外生活6ヶ月:1歳8ヶ月>
最近はよく「pappo」みたいな言葉を発しますが、何の英語かはまだ分かってません。まぁ普通にイクラちゃん語を話す時期なので、日本語かもしれません。
mineは1日に10回くらい言う言葉。自分のブランケットを見つけたとき、このおもちゃを自分とだと主張したいとき、兄とのおもちゃの取り合いのとき、私からのちょーだい攻撃のときなどなど。スクールでも頻繁に使っているそう。
mine
ballon
sunny
shark
いちご
かば
きりん
きんぎょ
ちょうちょ
ちっち(トイレ大小どちらも)
おっきー
こわいー
かーいー(可愛い)
たおる
っかい(もう1回)
てって(手をつなぎたいとき)
<バイリンガル子育て1歳の特徴>
弟はとにかく反応が外人で面白い!笑 驚いた時は「わぁーお!」、嬉しいときは「いぇーぃ!」「いぇいいぇいいぇいいぇー!」など。
しかも、目を見開いたりと表情がすごい豊かなんです。単なる個性かもしれませんが、毎日スクールで先生や生徒の感情表現方法を見てるからなのかな?と感じています。
◎3歳の息子の英語力
2歳11ヶ月になる直前にスクールに入園。その頃は、怖い!と泣いてなかなかスクールに入ってくれませんでした。泣きすぎて午前中に倒れるようにスクールで寝ていたこともありました。思い出すだけで胸が痛い時期。
3歳手前というのは、やっと母国語が馴染んできた時期。それなのに、全く言葉のわからない環境に放り込まれてそれはそれは怖かったと思います。それから3週間くらいは大苦戦しながらも、なんとかスクール生活を送っていた感じです。
<海外生活3ヶ月:3歳2ヶ月>
日本語の会話はほぼ完璧。シャイな性格もあってHallo!!などは言わないものの、動物や虫の名前は日本語と英語ごちゃまぜで覚え始めました。動物園にいくと「snakeだね、bunnyだね」と教えてくれます。
毎日学校で使う「Take your shoes off.」「Put your shoes on.」「Please sit down.」などはすべて理解しています。学校から送られてきたゲームの動画でも「Wake up.」「Choose.」など理解している様子でした。
日本語と英語どちらも認識しているものは、場面によって英語で言ったり、日本語で言ったり。バイリンガルの思考回路は2つあるというので、自分の中でモードの切り替えがあるのかな?
Yes,No
mine
Ouch(痛いとき)
slippery
bee
sharke
dinasour
purple(他の色は日本語)
bottle, My bottle(水筒)
<海外生活6ヶ月:3歳5ヶ月>
日本語での会話もだいぶ大人っぽくなってきました!「ぼく、◯◯がしたかったんだけど、~でできなかったんだ!」「ママ、間違っちゃったね。こうやるんだよ。」など。
海外生活5ヶ月くらいから、みんなに普通にHelloと言えるようになりました!それから最近、お友達(ドイツ人でお互いに英語が第二外国語)のおうちで遊んでいるときに、「This one.」と言っているのを聞いて嬉しくなりました。もしかしたら、スクールのお友達との間ではもっと英語を使っているのかもしれません。
Hello
How are you?
sunny
rainy
Good (たまに)
This one
I’m coming(かくれんぼの時など)
Higher(風船やボール遊びのとき)
one,two,three
nine(なぜか9はナイン)
a,b,c
<バイリンガル子育て3歳の特徴>
弟に比べて、日本語っぽい英語を話しがち。例えばbunnyは、バニーとしっかり聞こえます。弟の場合は、bが破裂音でバイーに近い発音。兄は、先生ではなく、私の英語の発音を吸収してしまっているのかもしれません・・・。
英語には苦手意識はなく、アニメはすべて英語。英語のセリフを私がリピートすると(子どものためでなく、自分の英会話勉強としてつい出てしまう)、「どういう意味?」と聞いてきます。一応答えますが、『バイリンガルは2つの思考回路』ということを考えると、この方法はあまり良くないなと感じています。
◎バイリンガル子育ての大変なところ
バイリンガル子育てをしてみて大変だと感じているのは、日本語の学習です。3歳5カ月になる息子とは今ひらがなの勉強を「たまに」しています。スクールは英語なので、ひらがなの練習は自宅でしなくてはなりません。
しかし、座ってドリルなどをしようとすると、1歳8か月の弟が興味津々で邪魔してくるorママこっちきて~!と手を引っ張られます。そもそも平日はスクールから帰ったらドタバタとご飯、お風呂となるので時間が・・・。
ある統計によると、4歳でひらがなをかけるのは半数近く。5歳には、みんなかける!とのこと。実母からは、「あなたたち姉妹は3歳半で読めたし書けた!ちゃんとやらないと(あ~だこ~だ・・・)」と言われるので、気にしないようにしてはいてもやはり焦ります。
私が住む南アフリカ・ヨハネスブルグの日本人の間では、子どもに「くもん」を習わせている方も多くいます。結局はお金がかかるんだなぁと思いつつ、我が家は検討中です。
バイリンガルへの道はとてもとてもとても長い!これからも、少しずつ経過を報告したいと思います。