子どもに伝えたいヨガとヨガ哲学

南アフリカで3歳・5歳の男の子を育てているヨガ講師ママです。子どもに伝えたい、子育てに役立つヨガのメソッドや哲学を発信しています。

子どもの心に効く「息を止める呼吸法(クンバカ)」

南アフリカで3歳5歳の子育てをしているヨガ講師、ゆかりーです。

 

私のヨガクラスでは、ほぼ毎回「止息(しそく)」を行います。息を止める呼吸法です。「息を止めるなんて苦しそう!」という声が聞こえてきそうですが、「止息(しそく)」には、嬉しい効果があります。子どもが実践しても、同じ効果が期待できるのでぜひ取り入れてみてください。

ヨガの「止息(クンバカ)」の効果

ヨガでは「クンバカ」とも呼ばれる「止息(しそく)」。息を吸った後にしばらく息を止めてから、吐き出します。ヨガの呼吸法というと難しいイメージを持たれますが、これなら小さな子どもでも簡単に取り入れられます。

 

クンバカ(止息)のやり方

1、口を優しく閉じ、奥歯を緩める(噛み締めない)

2、鼻から息をなめらかに吸う

3、吸いきったところで息を3〜5秒止める

4、鼻からなめらかに長く息を吐き出す

5、5回ほど繰り返す

 

クンバカ(止息)の効果

・リラックス効果(副交感神経が優位になる)

・ストレス解消

・悩みが消える(呼吸だけに集中できる)

・ぐっすり眠れる

・頭がすっきりする

・癒される

 

人によって感じ方はそれぞれですが、多くの方は「苦しい!」というよりは、「なんだか気持ちが良い」「すっきりした!」と感じてくれるようです。

 

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止息(クンバカ)でぐっすり眠れる

個人的には、入眠前のベッドで行うのがおすすめ。

 

息を止める呼吸法で呼吸が深まると副交感神経が優位になるので、すっと眠りに落ちやすくなります。呼吸にしか集中できなくなるので、つい寝る前に考えごとをして眠れなくなってしまう方にもぴったり。

 

子どもにも止息(クンバカ)は効果的。寝る前にテレビを見たり、ベッドではしゃいだり、考え事をしてしまったりすると、交感神経が優位になり上手く眠れません。睡眠の質も悪くなってしまいます。

 

眠る前の子どもとのコミュニケーションにもおすすめです。この呼吸法を教えておくと、子どもが一人で「眠れなくて辛い」と感じたときにも実践してくれるかもしれません。

 

呼吸法を知ると心のコントロールが上手くなる

自律神経の操作する唯一の手段が「呼吸」です。呼吸法をいろいろ知っていると、自立神経のバランスを整えるのに効果的です。

 

例えば、気合を入れる時、弱気な気持ちに打ち勝ちたいときは、「はっはっはっ!」と短い呼吸をとりいれます。これで交感神経が優位になり、心と身体が戦闘モードになります。

 

副交感神経を高めてリラックスしたい時には、深呼吸。ゆっくり長く息を吐き、ゆっくり息を吸い込みます。呼吸だけに集中できないという場合は、呼吸を「い〜ち、に〜」とカウントするのもおすすめです。怒りがおさまらないとき、キレてしまいそうなときなどにも副交感神経を優位にする呼吸が役立ちます。

 

息を止める呼吸法も、副交感神経が優位になりますが、「もやもやする気持ちを切り替えたいとき」にも最適です。

 

さまざまな呼吸法を練習することは、メンタルが大事なスポーツ選手もよく取り入れています。子どもの心を落ち着けるのにも呼吸は役立ちますし、本人がその効果を分かってくれるようになれば、自分で自分の心をコントロールできるオトナになります。

 

二酸化炭素の濃度に注意!

人は1日に2〜3万回呼吸をしています。呼吸の目的は、体内に酸素を取り込み、二酸化炭素を吐き出すためです。

 

息を吸うと酸素が体内に取り込まれて、血液中に溶け込みます。心臓に送られたら、ポンプのように押し出されて、酸素が全身を巡ります。

 

二酸化炭素と言うと、地球温暖化の原因にもなるものなので、悪い印象があるかもしれませんが、人間が生きる上では適度に体内になくてはいけません。何事もバランスが大事。

 

ただ、体内に増えすぎて二酸化炭素濃度が高まると、息苦しさや眠気、思考力低下などの症状につながることもあります。

 

部屋を長時間閉めっぱなしにすると、なんとなく頭がぼやっーとするのはそのため。

 

換気をしていない室内にいると、人が呼吸で排出した二酸化炭素だらけになってしまい、二酸化炭素濃度が上昇していくので注意。

 

二酸化炭素濃度が3〜4%を超える環境では、頭痛やめまい、吐き気を感じることが増えます。7%を超えると意識障害(意識消失、失神)が起こると言われています。

 

気持ちの良い呼吸(酸素と二酸化炭素の交換)を行うためにも、健康な心身のためにも、換気をして新鮮な空気を取り込むことを習慣にしましょう。子どもはそこまでの知識がないので、親が換気の管理をしてあげるのが良いですね。

 

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