子どもに伝えたいヨガとヨガ哲学

南アフリカで3歳・5歳の男の子を育てているヨガ講師ママです。子どもに伝えたい、子育てに役立つヨガのメソッドや哲学を発信しています。

怒りや悲しみでパニックの子どもを救う方法【簡単ヨガ】

南アフリカで3歳・5歳男の子を育てているヨガ講師、ゆかりーです。

 

子どもが怒りや悲しみでパニックになった経験はありませんか?喧嘩をして怒りが爆発してしまったり、叱られて泣きじゃくって止まらなくなったり。こういった状態になると、幼い子どもたちは自分で自分をコントロールすることができません。

 

そこで身につけておきたいのが、呼吸法です。深い呼吸は、脳の興奮状態を鎮めるのに非常に役立ちます。ここでは、「吐き切る呼吸法」「呼吸のカウンティング」をご紹介します。

 

子どものパニック状態、どうする?

パニック状態とは、なんらかの理由により不安や怒りの感情、行動などのコントールが難しくなることを指します。特に子どもは、まだ感情のコントロール方法を知らないため、パニック状態に陥りやすいです。

 

怒られたことをきっかけに泣いているうちに、呼吸が苦しくなり、だんだん自分でもよく分からない混乱した状態になることがあります。

 

怒りについてもそう。処理の仕方を知りません。幼ければ幼いほどモノを投げる、癇癪をおこすなど衝動的な行動を起こすのはそのためです。我が家の3歳弟はまだやります・・・。

 

パニック状態のとき、呼吸は短く浅くなっています。息が上手く吸えない状態です。だから「もう大丈夫だから、落ち着いてくれよ・・・」なんてオトナが言っても、身体が反応してくれません。

 

そんなときは「吐き切る呼吸法」や「呼吸のカウンティング」をしてもらいます。

 

ちなみにパニック障害の方にも呼吸の練習は有効だそう。パニック障害の方向けに、グループ療法で呼吸法の説明・練習を行っているメンタルクリニックもあるようです。そのくらい、呼吸は心を整えるために大事なんです。

www.mentalclinic.com

 

「吐き切る呼吸法」とは

息を吐き切ることで、呼吸を深める呼吸法です。

 

我が家では、キャンドルを消す練習を2歳くらいから定期的にしていて(子どもにとっては楽しい)、パニック状態のときには、指を目の前に差し出し「ろうそくを消してごらん」と言っています。

 

パニックになったときは、ゆっくりとろうそくを消すように口をすぼめ、息をフーっと吐き切る。これを数回繰り返していくうちに、たくさんの空気を吸い込むことができ、呼吸が正常に戻ります。

 

結果的に深呼吸できるの副交感神経が優位になり、気持ちが落ち着いてきます。

 

この方法は、まだ3歳弟には通じないのですが、5歳兄は先日泣いてしまったときに、自分で指をだしてフッーっと心を落ち着かせていました。すごい。

 

「呼吸のカウンティング」とは

もう一つ、興奮状態をおさめるのに有効なのが、呼吸のカウンティングです。「3回呼吸をしましょう」「い〜ち、に〜」などと呼吸を数えることです。

 

ヨガクラスでも呼吸を数えることがあるますが、そうすることで呼吸だけに意識が向きやすくなるからです。副交感神経が優位になり、心身共にリラックスすることができます。

 

こんなときに使えます。

・イライラしている

・怒りがおさまらない

・怒りが爆発しそう、切れそう!(アンガーマネジメント)

・緊張している

・悲しい気持ちを切り替えられない

・眠れない

 

強い怒りや悲しみを感じたら「大変だったね」と共感した上で、「じゃぁさ、5回深呼吸して、イライラ消しちゃお」などと言って深呼吸を練習させています。一緒に深呼吸をすれば、自然と気持ちが切り替わります。

 

呼吸のカウンティングは、子育てする親も使えますね。「やばい!切れそう!」と思ったら、まずは呼吸です。数々のアンガーマネジメントの本にも書いてあること。まぁ実際は、私も聖人ではないので、そんなの間に合わず怒鳴っていることもあります。

 

日常的に呼吸を深めよう

パニック状態を救う呼吸法をご紹介しましたが、そもそもイライラしないために、日頃から呼吸を深める時間を作ると良いでしょう。

 

呼吸が浅く交感神経が優位になっていると、小さなことで怒ってしまいます。これは、脳の視床下部という部分が闘争モードになっている状態なので、仕方ないといえば仕方ない現象。

 

だからこそ、必要以上に怒りたくないなら、呼吸を深くして副交感神経を優位にすることが大切です。

 

常に意識するのは難しいですから、朝の30秒、寝る前の1分などと決めて取り組んでも良いでしょう。私は朝起きたら、ベッドの中で5回ほど深呼吸をしてから身体を起こしています。ヨガのアーサナ(ポーズ)と一緒に呼吸に意識するのもおすすめです。

 

アロマ(精油)も良いですね。良い香りを嗅ぐとき、人は自然と呼吸が深くなります。子どものイライラの発散、安眠にもおすすめ。

 

ちなみに、私たちが住む南アフリカには「Aroma dough」というものもあります。香りが良い粘土。香りをかぎリラックスしながら、粘土をこねこね・・・という素敵なおもちゃです。買ったことはないですが、素敵な発想だなと感じます。