子どもに伝えたいヨガとヨガ哲学

南アフリカで3歳・5歳の男の子を育てているヨガ講師ママです。子どもに伝えたい、子育てに役立つヨガのメソッドや哲学を発信しています。

子どもにも起こる!「寒暖差疲労」の原因と対策

南アフリカで子育て中のヨガ講師、ゆかりーです。

 

寒暖差が激しい時期は、なんだか体調が優れず、気持ちも落ち込んでしまいますよね。実は、子どもたちも同じように不調を感じています。(身体の仕組みは同じなので当然といえば当然?)

 

でも、オトナのように「寒暖差すごいから、だるくなるよね〜!」という知識はないので、なんとなく不調で気持ちがもやもやしている状態に。それが続くと辛いので、原因や解消法は知っておきたいですね。

◎寒暖差疲労の原因

気温の寒暖差が大きいことで、身体がだるく感じたり、心が不安定になったりすることを「寒暖差疲労」と言います。自律神経の機能が乱れることが原因です。

 

私たちの身体は、暑ければ汗をかいて体温下げ、寒ければ筋肉を動かしたり(寒くて震える)、血管を収縮させ筋肉を硬くすることで体温を上げています。

 

この操縦をしているのが自立神経です。寒暖差が大きいと自立神経は体温調節のために忙しく働かなくてはいけないので、疲労していきます。

 

自律神経は、呼吸器系や消化器系など全身のほとんどの器官を操縦しています。そのため、自律神経が疲れて乱れてしまうと、全身に不調が及びます。

 

これが、寒暖差→不調が起きる仕組み。オトナだけでなく、子どもの身体にも同じことが起こっています。

 

◎自律神経の乱れで起こること

前述したように自律神経は、呼吸器系や消化器系などあらゆる器官をコントロールしています。乱れてしまうと、こんな不調が・・・。

 

< 寒暖差疲労の主な症状 >

・慢性疲労

・肩こり、腰痛、頭痛

・めまい

・食欲不振

・便秘、下痢

・イライラ、無気力

・気分の浮き沈み

・冷え、むくみ

 

子どもの場合は、慢性疲労という感覚は自分では分からず「やる気がでない」「朝起きられない」「なんだか落ち着かない」「不安感がある」「イライラする」といった状態になります。感情のコントロールが難しくなってしまうことも。

 

子どもがある程度の年になったら、この仕組みを知っておくと「あ、今日から急に寒いからこんなにイライラするんだな」「身体が重いのは、寒暖差のせいか」と、自分の心と身体の状態を観察(客観視)することができます。

 

自分の心と身体の状態を観察して、「〇〇のせい」にするのは、ヨガの考え方としてとても大事です。(自分の心の意識を向けるのは、ヨガのテーマだったりします!)

 

オトナもそうですが、正体不明の不調やイライラがあると、いきなり感情が爆発して怒ったり八つ当たりしてしまったりしますよね。

 

「生理前だから体調が悪い」「寝不足だからイライラしている」と自分の状態が分かっていると、感情のコントロールがしやすくなります。

 

親としては、季節の変わり目、寒暖差が大きな日には、子どもが荒れ狂っていても「まぁ、仕方がない」と受け入れると気が楽かもしれません。(そんな冷静にいられないかもですが・・・)

 

女性でPMS月経前症候群)持ちの方は、季節の変わり目には、さらに辛い想いをしていることでしょう。PMSも何らかの原因でホルモンバランスが崩れ、自律神経が乱れることによって起こると考えられます。寒暖疲労PMSのダブルパンチは、心身共に辛い。女性は、心と身体の管理が本当に大変ですよね。

 

◎寒暖差疲労を予防・解消する方法

寒暖差疲労予防には、外的に体温調節をすることが大事。暑い日には薄着をして(特に子どもは体温が高いです)、寒い朝や寒い日にはしっかり厚着をしましょう。冷えるなぁと感じたら、お湯に手をつけたり、足湯をしたりするのも良いですね。

 

外的に体温調節をすることで、自律神経が頑張って体温調節をして疲労するのを防げます。

 

また、寒暖差疲労PMSは感じやすい人とそうでない人がいます。ポイントとなるのは、日頃から自立神経を整えているかどうかです。

 

自律神経は、副交感神経(リラックス)と交感神経(興奮、闘争、緊張)の2つでできていて、バランスを保っているのが理想的です。

 

不規則な生活やストレスの多い生活、考えすぎる思考をしていると、常に交感神経が優位な状態に。自律神経が乱れているので、ちょっとした環境の変化でも不調を感じやすくなります。これは忙しいオトナに限ったことではありません。最近の子どもたちは、緊張状態が続いて、交感神経ばかりが優位になっていると言われています。

 

反対に、楽観的だったり、自律神経を整える方法を意識的に取り入れたりしている人は、寒暖差疲労は軽くて済みます。PMSもありません。それには、本当にたくさんの方法がありますが、おすすめの4つのことをご紹介します。

 

<自律神経を整える方法>

①深呼吸をする(香りを嗅ぐだけでも◎)

②楽観的に考える(ストレスは自律神経の乱れに直結します)

③軽い運動を行う(ストレッチでも◎)

④ぼんやりする時間を作る

⑤温かい飲み物をゆっくり飲む

 

子どもたちにも深呼吸や軽い運動、温かい飲み物を習慣化させることはできそうです。

 

もちろん!ヨガもおすすめです。呼吸に合わせて身体を20〜30分動かして、心を落ち着けるなんて、自律神経を整えるのにうってつけですね。

 

慢性疲労や頭痛、めまいなどを繰り返す場合には、漢方薬も役に立ちます。自律神経失調症の方に処方している医院もあるほど。

 

自分にあった方法で自分を労って、不調を減らしていけたら良いですね。